ロンドンから東南へ約50キロ、ケント州のチャタムに位置するクラフトディスティラリーで操業を開始したのは2016年、小規模ながら独特の形状の蒸溜器でジンやウイスキーやウォッカを生産しています。

チャタムという町はケント州のメドウェイという単一自治体に属しており、16世紀頃から海軍基地やドックヤードが設置・整備されて以来、英国海軍工廠の町として発展してきました。約400年以上もの間、軍艦や潜水艦・海洋関係の機器を生産する重要な拠点として栄えるとともに、外敵からの攻撃を防ぐ要所として防御施設が設けられるなど歴史的にもたいへん貴重な地区として知られています。1984年にドックヤードは閉鎖、その他の海軍関係の戦艦や施設の多くは観光などの目的で残されています。

最後の軍艦が進水してから約50年後の現在、この歴史的な海軍工廠の跡地にて産声を上げたのがコッパーリベット蒸溜所です。名前のコッパー(銅製の)リベット(鋲)の由来どおり、それぞれ特徴のある3種類の特製蒸溜器を使用してユニーク且つ革新的なスピリッツを生産、穀物原料にもこだわりがあり小麦・大麦・ライ麦などはローカルの契約農家より厳選した物のみを仕入れています。

2017年には英国王室のアン王女が蒸溜所を公式訪問、熟成中のウイスキーのサンプルを自らの手で樽から取り出してお試しになったそうです。そして3年の月日が経ち、数々の戦績を残してきた戦艦が旅立っていった栄光のドックヤードからいよいよ羽ばたくときがやってきたのです!

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